大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

最高裁判所第三小法廷 昭和44年(オ)757号 判決

上告人

川崎新興株式会社

代理人

今井吉之

高橋勇次

被上告人

金純煥

主文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理由

上告代理人今井吉之、同高橋勇次の上告理由第一、二点について。

原判決の確定した事実関係のもとにおいては、上告人は、本件賃借権について分割を求めることができない旨の原審の判断は正当であり、原判決に所論の違法はない。そして、原判決が、上告人の主たる請求について上告人と被上告人との間の組合契約により成立した組合に解散事由が生じたことを理由にこれを棄却したことと予備的請求の一部である右賃借権分割請求を棄却したこととの間にはなんらその理由において齟齬するところはない。論旨は、独自の見解に立つて原判決を非難するものにすぎず、採用することができない。

よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。(関根小郷 田中二郎 下村三郎 松本正雄 飯村義美)

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!
©大判例